山梨県ウェブマガジン やまなしぃ

映画/Movie

 

デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-

20世紀最悪の‘プリンス’、
ウダイ・フセインの影武者を引き受けたある男の衝撃の自伝を完全映画化!


20世紀末、世界中の国家を敵にまわしたイラクの独裁者サダム・フセイン。
彼には、タブー視されていた息子がいた。
‘狂気の申し子’と悪名高く〈ブラック・プリンス〉と呼ばれた長男、ウダイ・フセイン(1964.6.18 - 2003.7.22)。

そのウダイに、顔が似ているという理由で選ばれ、家族の命と引き換えにウダイの影武者を引き受けることとなった男がいた。
男の名はラティフ・ヤヒア。整形手術と付け歯、徹底した所作訓練でウダイに酷似させられたラティフは、ウダイを生きることを強いられ、「サダムの息子が前線にいる」というパフォーマンスのためにと、戦火の地にさえも送られた。

莫大な資産と、全てを思うがままにすることを許される権力、毎夜抱き替える女たち、そして理由なき血への欲求―。
ウダイの飽くなき狂気に寄り添い、影武者として傍らで応え続ける日々に、自身を許容できなくなったラティフだが、生死を選ぶ自由さえ許されてはいなかった。逃げても執拗に追いかけてくるウダイと、ついに戦うことを決意するラティフ。

悪魔と対峙することを決意した彼は、どう立ち向かい、何を得、何を失うのか─。


ドミニク・クーパーの一線を超えた演技に、世界の映画祭が大絶賛!
歴史の闇を鮮やかに切り取った、アクション・エンターテイメント!


出版されるやいなや世界を震撼させた、フセインの息子の影武者だった男ラティフ・ヤヒアの自伝、その完全映画化がラティフ本人の協力とアドバイスのもとに実現した。

理由も原因も特に無く、24時間365日、1秒たりともブレることなく悪を生き続けるウダイ・フセイン。そんな同情の余地のカケラもない男と、父親を尊敬し、家族を愛し、将来を嘱望されていた青年ラティフという、顔はそっくりだが中身は真逆の二人を一人二役で演じたのは、『マンマ・ミーア!』のドミニク・クーパー。
まるで実在したウダイが憑依したかのような常軌を逸した言動で、見る者の心臓を凍らせた次の瞬間には、人生を狂わされて必死でもがく男の絶望と怒りを見事に演じ切る。
正式出品されたサンダンス映画祭とベルリン国際映画祭でも大絶賛を浴びたクーパーの、「ウダイという男は何者なのか、なぜこんな信じられないことをしたのか理解しようとした。恐ろしい役だった。大変な挑戦だった」という生々しい告白も、世界の注目を集めた。

監督は、『007/ダイ・アナザー・デイ』『トリプルX:ネクスト・レベル』などのアクション大作で高い人気を誇るヒットメーカー、リー・タマホリ。歴史の闇の1ページを、ダイナミックかつスリリングなアクションシーンの連続で、驚きと興奮に満ちた一大エンターテイメントに昇華させた。
ウダイの情婦で、この悪魔に支配されながらも、命がけでその影武者を愛したサラブには、『8人の女たち』『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエ。
すべては、本当にあった物語。数奇で苛烈な運命と死にもの狂いで闘う男の、圧倒的な生き様が、ここにある─。


フセインの息子の影武者となり、人生を狂わされた男。
世界一の外道との想像を絶する日々の果てに、彼が決意した逆襲とは──?


男は、未来を夢みていた。“悪魔”に呼び出される、その日までは─。
男の名はラティフ・ヤヒア(ドミニク・クーパー)、祖国のために戦うイラク軍中尉、戦争後は父の事業を継ぐ約束された未来があった。彼を前線から呼び戻した“悪魔”は、イラク共和国大統領フセインの長男、ウダイ (ドミニク・クーパー二役)。莫大な富と絶大な権力のもと、暴力とセックスに明け暮れ、狂気のプリンスと恐れられていた。
ラティフはウダイから、自分の影武者になれと命じられる。高校の同級生だった頃から、二人はそっくりだと噂されていた。一度は拒絶するラティフだが、家族を殺すと脅され、他に選択肢はなかった。
側近のムネム(ラード・ラウィ)の指揮のもと、顔の一部を整形し、ウダイに似せた義歯を作り、ウダイの経歴を暗記し、話し方や身振りを練習するラティフ。その成果は、父フセイン大統領(フィリップ・クァスト)が「3人目の息子」と認めるほどだった。

それからのラティフは、一人での外出はもちろん電話をすることも許されず、ウダイの狂った言動を直近で見守るという、拷問のような毎日を送る。特にウダイのセックスに対する執着は、常軌を逸していた。ベイルート一の美人だと自慢するサラブ(リュディヴィーヌ・サニエ)だけは常に本気でそばにいさせながら、街でつかまえたまだ十代前半の女子学生から結婚式の最中の花嫁まで、気に入ればどんな手を使ってでも必ずその劣情を果たした。

クウェート侵攻で国が揺れても、己の欲望のままに生きるウダイは、パーティの席で父親の親友のカーメル・ハンナと言い争いになり、激情にまかせて殺してしまう。世界有数の残忍な独裁者として知られるフセイン大統領でさえ手を焼き、「生まれた時に殺すべきだった」と吐き捨てるのだった。


おぞましい日々に、じっと耐えるラティフ。そんな彼に心を動かされるサラブ。ウダイに選ばれてしまったおもちゃで、飽きれば捨てられるだけという同じ立場の二人は、いつしか心を通わせ、秘密の関係を結ぶ。
湾岸戦争が勃発、フセイン大統領はウダイに戦地バスラへ赴くことを命じるが、危険な前線に降り立ったのはラティフだった。完璧な演技でスピーチをこなし、兵士たちを激励するラティフ。ウダイはその様子をTVで見て、「俺だ」と喜ぶだけだ。ところが、ラティフは反対勢力の襲撃に遭い、重傷を負ってしまう。

ラティフの忍耐の糸が一本また一本と切れていく。ついに最後の一本が切れた時、ラティフは自殺を図るが、それさえも許されなかった。ただ、影武者になって以来初めて、帰宅が叶う。
しかしそれも束の間の休息だった。再び呼び戻されたラティフは、自らの命と引き換えに息子を救おうとする父親の忠告に従い、サラブと共に国外へ逃亡するが、追手はすぐにやってくる。
遂に逆襲のために立ちあがるラティフ。果たして彼は、奪われた人生を取り戻すことはできるのか─?


●出演:ドミニク・クーパー/リュディヴィーヌ・サニエ/ラード・ラウィ/フィリップ・クァスト/ミムーン・オアイッサ/ハリド・ライス/ダール・サリム/ナセル・メマジア
●監督:リー・タマホリ
●撮影監督:サム・マッカーディ
●制作:ポール・ブレラス/マイケル・ジョン・フェダン
●脚本:マイケル・トーマス
●原作者:ラティフ・ヤヒア


※この映画はR18+に指定されています。
配給:ギャガ株式会社
2012年1月13日(金)TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
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